被リンクもE-E-A-Tもコアウェブバイタルも「不要」!(SEOのため“だけ”なら)

Fireflyで生成した、中央に曲がった虫眼鏡の浮かんだGoogle検索のアルゴリズムのイメージ

やはり既に「検索エンジン最適化で消耗する時代」は終わっていたようです。

先日、「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、「【SEO素人お断り】誰も本当のことを教えてくれないSEOネタお届けします【2024】」というセミナーで、現在のGoogle検索の実態について、SEOの観点から、Googleの担当者に直接聞いたことなども交えた、まさに「誰も教えてくれない話」をされていました。

話の主題は、「Google検索のランキングの大きな要因になっていると思われているアレコレは、本当に大きな要因になっているのか?」について。SEOといえばGoogleによる謎のアルゴリズムの変化に振り回されながら逐一最適化を図るもの、というイメージがありましたが、完全に覆されました。

たとえば「E-E-A-T」。「E=Experience(経験)」「E=Expertise(専門性)」「A=Authoritativeness(権威性)」「T=Trustworthiness(信頼性)」の略で、この四つの要素があることでSEOの効果が高まると言われています。でも、E-E-A-Tと検索結果のランキングに直接的な因果関係はないそうです。

たとえば「被リンク」。他のウェブサイトからリンクされているということが、サイト自体の価値を上げるとは昔から言われていました。しかしこちらも検索結果のランキングに対する重要性は年々下がり続け、今はほとんど関係ないとのこと。

たとえば「コアウェブバイタル」。ウェブサイトに訪問した際に、ユーザーに対しての反応速度や表示の安定性などを示す言葉ですが、例えばページの表示や画像の読み込みが遅かったり、それによって画面レイアウトにズレが起こったりしていることなど、誰もが少なからず体験しているのではないでしょうか。特にページの読み込み速度はここ数年SEOにおいて重視されているテーマです。が、Googleの中の人は「ランキングに与える影響はhttps(SSL)以下」と断言しています。

いずれもランキングスコアを稼ぐための施策としてはたいして役に立たないということです。ではユーザー体験としてはどうでしょうか。

上記3つの例のうち、被リンク以外の「E-E-A-T」、「コアウェブバイタル」がユーザー体験においてプラスに働くことは論を俟たないでしょう。だとすれば、ランキング云々と関係なく「取り組むべきこと」ですよね?

セミナーでも、「E-E-A-Tは検索品質評価者(Googleが検索結果の品質を評価するために外部委託しているスタッフ)が品質判断の指標にしている」「コアウェブバイタルは検索結果よりもコンバージョンにつながることが重要」と話されていて、結論も「ランキング要因よりもユーザーとGoogleが喜ぶサイト運営が大事」ということでした。

ランキングスコアは「検索エンジンのアルゴリズム」によって決められていますが、検索品質評価者という「人間の目」でも、品質評価は行なわれているのです。ユーザーは、自分が望む結果が得られるからこそ検索エンジンを使います。であれば、Googleにとっては検索結果のクオリティを高めることが何よりも重要であり、Googleはわたしたちに、ランキングを上げるためではなく、ユーザー体験を上げるためにコンテンツの質を上げて欲しいはずです。

つまり、「今やSEOにおいて、わたしたちはGoogleのアルゴリズムについて考えなくて良い」のです。

正直わたしは、SEOの「ための」施策は苦手でした。なぜアルゴリズムという謎の存在のために時間を割かなければならないのでしょうか。それは対症療法でしかなく、本質的な改善ではありません。でも、この日のセミナーは、「アルゴリズムやランキングを気にする暇があったら、ユーザー目線でコンテンツの質を高めなよ」と言われた気がしました。

以前「検索エンジン最適化(SEO)の専門会社も見落としている「ウェブアクセシビリティ」の大切さ」という記事で、検索エンジンの隙を突く「裏技」は通用しなくなったのだから、真面目にウェブアクセシビリティを追求した方がいいですよ、と書いたのですが、ほぼ正しかったことが立証されたのではないでしょうか。AI Overview(Googleの検索結果で初めに表示されるAIによる要約。カード上に引用元サイトが示される)対策も「普通に SEO してなさい」ということらしいし、良かった!

というわけで、今の時代に即したウェブサイト改善をご検討の際には、ぜひ当社までお問い合わせください。

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