鉄道会社 マナー啓発ポスター・映像(2024年)
このポスター・映像に登場する主人公は、「昨日の自分」と「今日の自分」。「昨日の自分」がマナーに気づくことで、「今日の自分」がマナーを守れるようになる、というストーリーになっています。
世界情勢やSNSなどで起こる事件を見ていると、今の時代は、社会の「対立」や「分断」が深刻化しているように感じます。そんな時代に電車のマナーを伝えるなら、「相手を理解しようとする」「他者に寛容になる」ことを大切にした表現であるべきではないかと考えました。結果、「マナーを守れる人」も「マナーを守れない人」もどちらも同じ「自分」であり、「気付くことさえできれば、誰にでもマナーは守れる」という表現となりました。
目の前にいる「今日の自分」がマナーを守っていることに気づいた「昨日の自分」が、翌日マナーを守ることで「今日の自分」になる……という、言葉で説明するとややこしいビジュアルなのですが、そこがよくわからなくても、守ってほしいマナーが何かは伝わる内容になっていると思います(笑)。
お仕事をご一緒するたびに思うことは、本当によく考えてくださる制作会社さんであるということ。啓発ポスターならではの難しさがあるなか、マナーとは何か、どのような表現をすれば伝わるのかを私たち以上に考え、デザインを提案してくださいます。
「マナーとは気づきである」。マナーポスター制作におけるここ数年のテーマなのですが、これもロケッツ様とのやり取りの中で出てきた方向性のように記憶しています。
今回も弊社からの細かい要望に真摯に耳を傾け、スピーディーに対応してくださいました。結果、お客さまへの想いが乗ったストーリー性のあるポスターに仕上がり、とても感謝しています。
京阪電気鉄道株式会社 広報部 森 愛美子さま